主な開催重賞
- マイルチャンピオンシップ（G1）
- 読売マイラーズカップ（G2）
- 京都金杯（G3）
- シンザン記念（G3）
外回りは直線が長くコーナー半径も大きいため、瞬発力だけでなくトップスピードの持続が重要になります。
コース構造と特徴
右回り2コーナー奥のポケットから発走し、3コーナーまで約700mの長い助走。
外回りは3〜4コーナーのカーブが緩く減速が少ない上、直線は約404m。
直線序盤で一度ギアを上げてからゴールまでトップスピードを維持できるかが勝負の分かれ目。
末脚の持続力＋直線での加速再現性が問われます。
開催進行と仮柵
京都芝はA→B→C→Dコースへと仮柵を外側に移設して芝の痛みを分散します。
A前半は内ラチ沿いの芝がフレッシュで内有利傾向。
B後半〜C・D期は内の傷みで外差し・外先行の好走の傾向が上がります。
当日の含水率と直前レースの通り道を確認し、内外のバイアスに合わせて枠・脚質の評価を微調整しましょう。
展開ラップ傾向
平均〜ややスロー→直線での再加速が基本。
前半3F35.6〜36.2、上がり3F33.8〜34.6が目安。
長い助走でポジションが決まりやすく、息が入ったあとに直線で長く良い脚を使える差し・先行が強い。
雨で含水率が上がると前半が締まり、先行の粘りがやや強化されます。
タイム水準（良馬場）
- 未勝利：1:36.2〜1:35.2
- 1勝クラス：1:35.4〜1:34.6
- 2勝〜3勝クラス：1:34.6〜1:33.6
- オープン〜重賞：1:33.5〜1:32.5
- 全体平均（過去5年）：1:34.8前後
稍重〜不良では0.5〜1.0秒の短縮が入りやすく、特に前半の入りが締まって先行有利が強まります。
乾いた良馬場では直線の決め脚がモノを言います。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：9.2%／25.2%
- 2枠：9.4%／25.6%
- 3枠：9.5%／25.9%
- 4枠：9.6%／26.1%
- 5枠：9.4%／25.8%
- 6枠：9.0%／25.0%
- 7枠：8.6%／24.4%
- 8枠：8.2%／23.8%
内〜中枠がやや良。
長い助走でポジションを取りやすく、ロスなく立ち回りやすい。
大外は展開と馬場の後押しが必要で、外々を回すとロスが響きます。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：12.8%／35.0%
- 先行：12.6%／34.8%
- 差し：10.8%／29.8%
- 追込：7.2%／20.5%
直線が長い分、差しの決定力が内回りより高い。
ただし平均〜ややスローで収まると先行の粘りも強く、極端な追込一辺倒の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ12.0%／33.8%・先行12.2%／34.2%・差し11.2%／30.8%・追込7.6%／21.0%
- 稍重：逃げ13.8%／36.8%・先行12.8%／35.0%・差し10.0%／28.2%・追込6.6%／19.2%
- 重：逃げ14.8%／38.5%・先行13.6%／36.0%・差し9.2%／26.0%・追込5.8%／17.0%
- 不良：逃げ15.6%／40.2%・先行14.0%／36.8%・差し8.8%／25.2%・追込5.4%／16.2%
含水率が高いほど前半が締まり先行の粘りが強化。
乾いた良では差しの好走の傾向がやや上昇します。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 川田将雅：17.0%／42.8%
- C.ルメール：16.4%／41.2%
- 松山弘平：13.0%／33.6%
- 武豊：11.6%／30.4%
- 坂井瑠星：11.0%／29.2%
外回りの仕掛け所と配分に長けた騎手が安定。
川田・ルメールは人気馬の取りこぼしが少なく軸評価で問題ありません。
松山・坂井、コース理解の深い武豊も信頼度が高いです。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- ディープインパクト：13.2%／34.2%
- ロードカナロア：12.0%／31.0%
- ダイワメジャー：11.8%／30.8%
- モーリス：11.2%／29.6%
- キズナ：10.8%／28.8%
- ハーツクライ：10.0%／27.6%
瞬発×持続の両立が鍵。
ディープはギアチェンジと決め脚、ロードカナロア・モーリスは先行してトップスピードを長く保てる点で好走の傾向。
道悪ではキズナやダイワメジャーが強みを発揮します。
母父
母父の勝率／複勝率
- キングカメハメハ：10.8%／29.6%
- Storm Cat：10.4%／29.0%
- フレンチデピュティ：10.2%／28.6%
- サクラバクシンオー：9.8%／27.8%
- アグネスタキオン：9.6%／27.2%
父が瞬発型の場合、母父にミスプロ系やStorm Cat、パワー型サンデーを配すると中盤の立ち上がりがスムーズ。
直線で長く脚を使えます。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- ディープインパクト×Kingmambo系：15.8%／40.5%
- ロードカナロア×サンデーサイレンス系：14.6%／38.0%
- モーリス×Storm Cat：13.6%／36.0%
- ダイワメジャー×フレンチデピュティ：13.2%／35.2%
- キズナ×キングカメハメハ：12.6%／34.0%
馬場状態別（父）
- 良：ディープインパクト13.5%／34.8%・ロードカナロア12.4%／31.6%・ハーツクライ10.4%／28.0%
- 稍重：ダイワメジャー13.2%／35.6%・モーリス12.4%／32.2%・キズナ11.8%／30.8%
- 重：キズナ13.0%／33.6%・ダイワメジャー12.8%／33.0%・オルフェーヴル12.2%／32.0%
- 不良：モーリス13.4%／34.2%・キズナ13.2%／34.0%・ドゥラメンテ12.6%／32.8%
道悪ではパワーと先行力に優れるキズナ／モーリス／ダイワメジャー系の優位性が増します。
良馬場はディープ×ミスプロ系の瞬発力とトップスピード持続が強い傾向です。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 中内田充正：13.6%／35.2%
- 友道康夫：12.4%／32.2%
- 高野友和：11.6%／30.4%
- 矢作芳人：11.2%／29.8%
- 池江泰寿：10.8%／29.0%
外回りで勝ち切るには折り合いと直線勝負に向けた仕上げが重要。
関西上位厩舎は番組選択と当日仕上げの精度で安定しています。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- サンデーレーシング：13.4%／32.4%
- キャロットファーム：12.8%／31.2%
- シルクレーシング：12.4%／30.8%
- ロードホースクラブ：11.6%／29.4%
- 社台レースホース：10.8%／28.2%
- G1レーシング：10.4%／27.4%
マイル適性の高い先行〜差しの良血が揃いやすい点もプラスです。
調教師×馬主
ノーザン系クラブ×関西上位厩舎が王道。
サンデー／キャロット×中内田・友道・高野は直線勝負へ向けた仕上げと展開読みが噛み合い好走の傾向が強い。
ロードHC×池江・辻野のスピード配合も外回りで信頼度が高いです。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ノーザンファーム：12.4%／31.4%
- 社台ファーム：10.4%／27.8%
- 白老ファーム：10.6%／28.2%
- 下河辺牧場：10.6%／28.0%
- 三嶋牧場：10.4%／27.6%
- ノースヒルズ：10.2%／27.2%
パワー×持続型の配合が多い牧場は道悪時に強みを見せます。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えやすく、外は展開と馬場の後押しがあれば妙味
- 開催と芝：仮柵移動でバイアスが変化。A前半は内、C・D期は外の好走の傾向がやや増す
- ラップ：平均〜ややスローから直線再加速。トップスピードの持続が最重要で、極端な追込過信はNG
- 脚質：先行を軸に、差しの決め脚も信頼。展開次第で逃げの粘り込みも
- 血統：ディープ／ロードカナロア／モーリス／ダイワメジャーなど瞬発×持続型が王道。道悪ならキズナ／モーリス／オルフェーヴルの優位性が増す
- 騎手：京都巧者の川田・ルメール・武豊・松山・坂井を素直に評価。人気馬の信頼度が高い
