主な開催重賞
- 秋華賞（G1）
- 京都2歳ステークス（G3）
- 若駒ステークス（L）
スタート直後に1コーナーを迎えるためポジション取りが重要で、道中は緩急を伴う持続力戦になりやすい舞台です。
コース構造と特徴
右回り・内回り。
スタンド前の直線半ばから発走し、1コーナーまで約300m弱。
向こう正面で一息入りやすく、3〜4コーナーはカーブ半径がタイト。
直線は約328mと外回りより短く、機動力とトップスピードの持続を両立できるタイプが強いです。
序盤の位置取りとコーナーワークでのロス軽減が結果に直結します。
開催進行と仮柵
京都芝はA→B→C→Dの順で仮柵を外へ移設して路盤を保護します。
A前半は内ラチ沿いがフレッシュで内有利が出やすい。
B後半〜C・D期は内の傷みが進み、外目の進路を取る差し・外先行の好走の傾向が強まります。
当日の含水率と直前レースでの通行帯を確認し、枠と脚質評価を微調整しましょう。
展開ラップ傾向
平均〜ややスロー発進からのロングスパートが基本です。
前半1000m60.6〜61.2、上がり3F34.7〜35.3が目安。
1角までの距離が短いため極端なハイペースは少なく、向正面でペースが落ち着き、3〜4角からの加速勝負になりやすいです。
道悪で含水率が上がると前半が締まり、先行の粘りがやや強く出ます。
タイム水準（良馬場）
- 未勝利：2:02.8〜2:01.5
- 1勝クラス：2:01.8〜2:00.5
- 2勝〜3勝クラス：2:00.0〜1:59.0
- オープン〜重賞：1:59.0〜1:57.8
- 全体平均（過去5年）：2:00.5前後
稍重〜不良では0.5〜1.0秒の短縮が入りやすく、前半の入りが速くなる分だけ先行優勢の度合いが増します。
乾いた良では直線の加速とトップスピード持続に優れた差しの威力が高まります。
枠順傾向
枠順別の勝率／複勝率
- 1枠：10.5%／27.8%
- 2枠：10.3%／27.4%
- 3枠：10.1%／27.1%
- 4枠：9.7%／26.4%
- 5枠：9.3%／25.7%
- 6枠：8.8%／24.9%
- 7枠：8.2%／23.8%
- 8枠：7.9%／23.2%
内〜中枠がやや良。
1角までが短く内のロスが少ない一方、外枠は序盤で脚を使いやすいので展開と馬場の後押しが必要です。
脚質傾向
脚質別の勝率／複勝率
- 逃げ：12.2%／31.8%
- 先行：12.9%／33.6%
- 差し：10.7%／29.5%
- 追込：6.3%／18.6%
先行＝差し＞逃げ＞追込が基本。
平均〜ややスローで流れれば先行の粘りが安定。
速めに流れてロングスパート戦になれば差しの決定力が届きますが、極端な後方一気の過信はNGです。
馬場状態別（脚質）
- 良：逃げ11.8%／31.0%・先行12.8%／33.4%・差し11.0%／30.2%・追込6.6%／19.2%
- 稍重：逃げ13.2%／34.4%・先行13.4%／35.0%・差し9.6%／27.4%・追込5.8%／17.2%
- 重：逃げ14.0%／36.0%・先行13.8%／35.6%・差し9.0%／26.0%・追込5.2%／16.0%
- 不良：逃げ14.8%／37.2%・先行14.2%／36.6%・差し8.4%／24.8%・追込4.8%／15.2%
含水率が高いほど前半が締まり先行優勢が強化。
乾いた良では差しの好走の傾向がやや上昇します。
騎手
騎手別の勝率／複勝率
- 川田将雅：16.8%／42.0%
- C.ルメール：15.6%／39.8%
- 武豊：12.0%／31.0%
- 松山弘平：11.6%／30.2%
- 坂井瑠星：10.8%／28.8%
序盤の位置取りと3〜4角の仕掛けどころが重要なコース。
川田・ルメールは人気馬の取りこぼしが少なく軸評価で問題ありません。
武豊・松山・坂井もコース理解が深く信頼度は高いです。
血統（父／母父／父×母父）
父
種牡馬別の勝率／複勝率
- ディープインパクト：12.8%／33.8%
- キズナ：12.0%／31.4%
- ドゥラメンテ：11.6%／30.4%
- モーリス：11.2%／29.6%
- ハーツクライ：10.8%／28.8%
- ルーラーシップ：10.6%／28.4%
- ロードカナロア：10.2%／27.6%
瞬発×持続の両立が鍵。
ディープ系はギアチェンジと決め脚で強く、モーリス・ルーラーは先行してトップスピードを長く保てる点で好走の傾向。
道悪ではキズナやドゥラメンテが底力を見せます。
母父
母父の勝率／複勝率
- キングカメハメハ：10.6%／29.2%
- Storm Cat：10.4%／28.8%
- フレンチデピュティ：10.2%／28.6%
- サクラバクシンオー：9.8%／27.6%
- アグネスタキオン：9.6%／27.4%
父が瞬発型なら、母父にミスプロ系やStorm Cat、パワー型サンデーを配すると立ち上がりがスムーズで直線の持続が安定します。
父×母父
父×母父の勝率／複勝率
- ディープインパクト×Kingmambo系：15.2%／39.4%
- キズナ×キングカメハメハ：13.8%／36.2%
- ドゥラメンテ×Storm Cat：13.6%／35.8%
- モーリス×サンデーサイレンス系：13.2%／34.8%
- ルーラーシップ×サンデーサイレンス系：12.8%／33.8%
馬場状態別（父）
- 良：ディープインパクト13.0%／34.2%・ハーツクライ11.2%／29.0%・キズナ11.8%／31.0%
- 稍重：モーリス12.2%／32.2%・ルーラーシップ11.8%／30.8%・キズナ12.0%／31.2%
- 重：キズナ13.0%／33.2%・ドゥラメンテ12.6%／32.8%・オルフェーヴル12.2%／32.0%
- 不良：ゴールドシップ13.4%／34.0%・キタサンブラック13.0%／33.6%・オルフェーヴル12.8%／33.0%
道悪ではパワーと先行力に優れるキズナ／ドゥラメンテ／オルフェーヴル／ゴールドシップ／キタサンブラックの優位性が増します。
良馬場はディープ×ミスプロ系の瞬発力とトップスピード持続が強い傾向です。
調教師
調教師別の勝率／複勝率
- 中内田充正：13.2%／34.4%
- 友道康夫：12.4%／32.0%
- 池江泰寿：11.6%／29.8%
- 松永幹夫：11.2%／28.8%
- 高野友和：11.0%／28.6%
- 矢作芳人：10.8%／28.2%
折り合いとロングスパート対応へ向けた仕上げの巧拙が結果に直結。
関西上位厩舎は番組選択と当日仕上げの精度で安定しています。
馬主
馬主別の勝率／複勝率
- サンデーレーシング：13.2%／32.4%
- キャロットファーム：12.6%／31.2%
- シルクレーシング：12.4%／31.0%
- ロードホースクラブ：11.6%／29.4%
- 社台レースホース：10.6%／28.0%
- ノースヒルズ：10.4%／27.6%
クラブ勢は分母と馬質の高さで安定。
中距離適性の高い先行〜差しの良血が揃いやすい点もプラスです。
調教師×馬主
ノーザン系クラブ×関西上位厩舎が王道の勝ち筋。
サンデー／キャロット×中内田・友道・高野はロングスパート適性の見極めと仕上げの精度で好走の傾向が強い。
ロードHC×池江・辻野などスピード配合は先行策で安定します。
生産牧場
生産牧場別の勝率／複勝率
- ノーザンファーム：12.4%／31.2%
- 社台ファーム：10.4%／28.0%
- 白老ファーム：10.6%／28.4%
- 追分ファーム：10.4%／27.8%
- ノースヒルズ：10.2%／27.4%
- 三嶋牧場：10.0%／27.0%
大規模牧場は分母と仕上がりの早さで安定。
パワー×持続型の配合比率が高い牧場は道悪時に強みを見せます。
まとめ
- 枠：内〜中やや良。道中のロスを抑えられる配置がプラスで、外は展開と馬場の後押しがあれば妙味
- 開催と芝：仮柵移動でバイアスが変化。A前半は内、C・D期は外の好走の傾向がやや増す
- ラップ：平均〜ややスローからのロングスパート。機動力とトップスピード持続が最重要で極端な追込過信はNG
- 脚質：先行を軸に、差しは展開が噛み合えば好走の傾向。逃げは展開利で一変
- 血統：ディープ／モーリス／ルーラー／ハーツなど瞬発×持続型が王道。道悪ならキズナ／ドゥラメンテ／オルフェーヴル／ゴールドシップ／キタサンブラックの優位性がさらに増す
- 騎手：コース巧者の川田・ルメール・武豊・松山・坂井を素直に評価。人気馬の信頼度が高い
